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PyCon JP 2014 2日目参加レポート #pyconjp

PyConJP 2014 2日目のレポート。

1日目はこっちPyCon JP 2014 1日目参加レポート (コメントを頂きましたが、 記事に書いてある通りPython3はとりあえず使いましょうね!)

今日は想定外のサプライズ(?)的なものもなく穏便に終わった。

Keynote Speech @nishio

今日のKeynoteは西尾さん。

講演は今回のPyConのテーマであるRe-discover。

人間の認知状態には3通りあり、知っている状態、知らない状態の2つに加えて知らないことを知らない状態である”盲点”があり、この盲点を認識することによって再発見が可能になるというお話。

そして、盲点を認知する過程において比較、経験、歴史*1、抽象、対話の5つの要素が重要となるということだった。 これには、なるほどと思うと同時に自分の中ではこれらには順序関係があるのではという疑問が生じた。

そもそも、比較や抽象化を試みるのは何か問題意識があるからではないだろうか。 そして、その問題意識がどこから来るのかというと自らの経験や他者との対話からが多いのではないかと思う*2。 また、問題意識を持てなかったものから発見は永遠にできないのだろうか*3

このような疑問を抱えつつOffice Hour*4中に西尾さんとお話をしてみようと思ったがお昼休みに西尾さんのgihyoの連載 エンジニアの学び方─効率的に知識を得て,成果に結び付けるを読んだらしっくり来る答えが見つかった気がした。

極端に表現すると”必要になったらやればよい”である。時間は有限であり実際あるかどうかわからない盲点のために時間は割けない。

目標が明確化したら何かしらの行動が始まり、知識の3つの軸と定義された「広い視野」軸,「深い理解」軸,「応用対象」軸を学びのフェーズごとに行き来する。 そして、学びが軌道に乗りそれぞれの軸を育てていく中で、課題も広く深く現れてくる。その中で試行錯誤することで再発見的なものも増えていくのだろう。 また、最初に上げた5つの軸は必ずしも順序関係があったり切り分け可能なものではなく、それぞれ重複したりもするものだろう。

一応の整理はついたものの、せっかくの機会なので西尾と雑談*5をさせて頂いたが、引き出しの多さがすごい。疑問は消化したつもりだったので質問とも言えないまとまりのない話をぐだぐだしてしまったが話を広げて頂き恐縮しきりだった。

あと、昨日も今日もKeynoteにすら話に来る人が全然居ないみたいだったので*6、機会があったら何でもいいからもっと話しに行ってみるべきだと思う。人との出会い大事。

Improving code quality through static analysis for Python @1zq

1日目のリファクタリングツールあれこれに近い内容で、新たに紹介されたツールとして以下のものがあった。

マーケティングに活かせるPythonライブラリ @iktakahiro

一般的なマーケティングの手法の紹介と共にPythonのライブラリを使うことで効率よく値が算出出来るというお話。 statistics moduleはPython3.4からなのでPython3のBenefitもあるよということ。使用したのは以下のライブラリ

Pythonではじめる野球プログラミング @shinyorke

個人的に楽しみにしていた発表。 利用したのはやはりSean Lahman DatabaseからのMLBのデータ。NPBもとっとと情報を公開して欲しい(小声)

SQLAlchemyのModel生成はsqlacodegenにより自動で行い、描画ではレスポンシブデザインにこだわり、グラフ生成(折れ線、棒グラフ)はmorris.jp、散布図はHIGHCHARTS を利用していた。 作成当時PyMySQL3MySqlへの接続が不可能な状態でバージョンを落としたら解決したらしい。

トピックはOPSかな?と思ってたらBABIPだったけど、LTのアダム・ダン率までの流れを考えると非常に秀逸*7

紹介がかなり適当になってしまったが、PyCon面白かったです。

Python文法詳解

Python文法詳解

*1:著書 コーディングを支える技術より

*2:プレゼンの例でもあったように対話から突然のアハ体験みたいなのもある

*3:それはそもそも人生に必要のないモノかもしれない

*4:スピーカーと話せる場

*5:西尾さんはPython3のBenefitを1つ思いついたらしい

*6:日本人ぽさを感じる

*7:アダム・ダンアダム・ダン率100ではない